From: Stephen S. HANADA Shinjuku, Tokyo Sunday, 11:05 a.m. English follows Japanese. 親愛なる友人へ、 いかがお過ごしですか? Gentleman Philosopherである私の平日日中の仕事の一つには、Engineering Managementがあります。教科書的に言えば、この仕事にはいわゆるPeople Managementが含まれています。経験学習を促進したり、フィードバックを提供したり、コーチングをしたり、と色々なものが要求されています。そして、その業務に携わる中で、社内においても社外からも、「チームメイトのモチベーションをどう維持するか、高めるか」といったことが問われることがあります。私はそのような業務や問いに対して、イライラした感情を向けてしまいます。というのも、次が私の結論だからです。 「モチベーション」という概念は脆く、そして、あったとしても無力。 そして、「モチベーション」が問題になっている時、それを語る意味はない。...
18 days ago • 3 min read
From: Stephen S. HANADA Shinjuku, Tokyo Sunday, 12:22 p.m. Remark: English Letters are Below 親愛なる友人へ、 いかがお過ごしですか? 「2026年から2027年で、根本的により有能な(capable)モデルが登場する」 「2030年の終わり(the end of the decade)までに、50%の確率で、AGIレベルのシステムが登場する」 世界経済フォーラム、通称ダボス会議で、AnthropicのCEO、D. Amodeiは楽観的な発言をし、DeepMindのCEO、 D. Hassabisは慎重ながらも楽観的な発言をしていました。他方、エンジニアたちは、生成AIの登場当初と比べて多少落ち着いたとは言え、一定数が困惑を覚え、エンジニアもエンジニア以外の人達も多くが、今後の自分のキャリアについて悩んでいます。...
about 2 months ago • 4 min read
From: Stephen S. HANADA Shinjuku, Tokyo Sunday, 11:26 a.m. English follows Japanese. 親愛なる友人へ、 いかがお過ごしですか? 全てはトレードオフであるとは言え、私には判断を躊躇してしまう要素・特性があります。1つはセキュリティです。セキュリティの重要性を適切に判断したり認識したりすることは実際に攻撃されるまでは難しく、セキュリティという特性は軽視される傾向にあり、そのため判断には慎重にならざるを得ません。過剰とも言えるような量の材料や証拠を集めてからトレードオフを分析し判断する必要があることは、あなたもご存知でしょうし、実際に体験したことがあるかもしれません。そして、もう1つの躊躇してしまう要素が、 重厚なフレームワークを使うこと です。 RailsもSpring...
2 months ago • 4 min read
From: Stephen S. HANADA Shinjuku, Tokyo Sunday, 08:29 a.m. 親愛なる友人へ、 いかがお過ごしですか? 「技術的負債を解消しない限り、進めません」 「KPIへの悪影響があるので、その変更は認められません」 このような判断と発言が、ソフトウェア開発の領域では、しばしば見受けられます。そして、このような判断によって、変化が留められ、前に進むことも、前に進みやすくすることも、いずれもができなくなる、ということがしばしば起きています。そして、これによって、苦しんでいる人や組織の話は、枚挙に暇がありません。 別に、この話を取り上げて、誰かを非難するつもりも、変化への免疫を示す人たち一般を責めるつもりも、私にはありません。ビジネスのこれまでを理解している人の意見は聞くべきですし、一般論として、人も組織も変化を好むものではありません。 しかし、これからのこと、そして、トレードオフをどうするか、という問いは投げかけねばなりませんし、答えられなければなりません。例えば、冒頭の判断がもし私の眼の前でなされたのなら、私は次のように問うでしょう。...
2 months ago • 1 min read
From: Stephen S. HANADA Shinjuku, Tokyo Sunday, 12:36 a.m. 親愛なる友人へ、 いかがお過ごしですか? デイリースクラムの最後の締めの挨拶として「今日も頑張りましょう」といった言葉を使うことはしばしばあります。私も使っていました。しかし、ある日から私はその言葉が使えなくなりました。 「頑張ろう」という言葉が口から出なくなったのです。 どうやっても、「頑張ってください」、「頑張れ」、「頑張ります」という言葉を出そうとしても出ないのです。途中まで言えても、「頑張…」と口が動かなくなります。そして、続いて口から出てくる言葉は、 「頑張らない」 です。「頑張らないでください」、「頑張るな」、「頑張りません」という言葉が出てきます。自分の口から出る言葉だけではなく、他人の口から出る「頑張る」という言葉に対しても私は違和感を抱いてしまいます。 これは、私の心が病み始めたからなどでは、決してありません。むしろ「頑張る」という語の原義に立ち返ることが出来たからです。...
3 months ago • 1 min read
From: Stephen S. HANADA Shinjuku, Tokyo Sunday, 07:00 a.m. 親愛なる友人へ、 いかがお過ごしですか? アーキテクトの業務に関する書籍を読んでいた私は戸惑いを覚えていました。 「こんなの、 普通のエンジニアが やっていることじゃないか?」 要望から要求へ、要件へ、そして仕様へ、という分析や、コードの構造設計や同期/非同期等を含めたインフラ設計についての判断・決定、そして、実装やテスト、デプロイにおけるプラクティスの適用、他にも色々な業務がありますが、全部、普通のエンジニアがやっていることで、そして、出来て当然のことばかりです。...
3 months ago • 1 min read
From: Stephen S. HANADA Shinjuku, Tokyo Sunday, 12:40 a.m. 親愛なる友人へ、 いかがお過ごしですか? Kiro、Antigravity、GitHub Copilot、Grok、これらを用いて、ボードゲームの戦略を作り、シミュレーションを実行するために、私は個人開発をしていましたが、そんな中にあって、私は自分の行為に疑問を抱き、嘆きました。 「こんなことのために、 貴重な資源を使っていいのか?」 Issueを作り、CopilotとAntigravityに実装させ、テストさせ、それぞれで出されたPRをGrokにReviewさせ、良い方を採用し、シミュレーションとその結果をAntigravityに実行させる。KiroにSpecから作らせて、後はポチポチとボタンをクリックするだけで済ませることも、別レポジトリでやっています。 しかし、その裏には何があるのでしょうか?...
4 months ago • 1 min read
From: Stephen S. HANADA Shinjuku, Tokyo Sunday, 12:11 p.m. 親愛なる友人へ、 いかがお過ごしですか? 「経済学に科学的モデルはない! 予測もなければ説明もない!」 友人たちとの会話の中で、そのような話が出てきたことを私は記憶しています。 確かに、経済学者の語る予測が当たることも少ないですし、起きている事象の説明もあまり有効ではないように見受けられます。もちろん、経済活動というのは人間の信念や行動、そして、組織、行政、気候も関わりますから、予測も説明も困難かもしれません。しかし、科学的なモデルとして期待しているほどのものは提供されていない、と感じてしまうのは、一定の納得感があります。 しかし、それは経済学だけでしょうか? 物理学や生物学でも予測や説明に失敗することはあります。生物学で言えば、そもそもは記録がメインなところが多い学問です。そして、物理学でも、飛行機が飛べる現象や原理の説明も、結局は飛んでいることをそのまま記述し直しただけであり、説明とは言えないものでしょう。...
4 months ago • 1 min read
From: Stephen S. HANADA Shinjuku, Tokyo Sunday, 09:51 a.m. 親愛なる友人へ、 いかがお過ごしですか? 「顧客はドリルを求めているわけではない。穴を求めているのだ」というフレーズはビジネスの場面で度々見かけます。しかし、この主張は字義通りに受け取ってはなりません。そして、 顧客の本質的課題など存在しない 、と私は考えます。 ドリルではなく、穴を。穴ではなく、電線を通す穴を。電線ではなく、計算機が動くことを。計算機が動くことではなく、仕事が楽になることを。……と、このように後退し続け、結局は、富・健康・関係のいずれかの課題に帰着します。しかし、それらの課題を解決する方法はドリルを売っているホームセンターでは取り扱われていませんし、ホームセンターで話すのはナンセンスです。さらに、富・健康・関係というのは、人が関わる市場における重要な課題やテーマではありますが、それらは人や市場において普遍的であるわけでもなく、通時的でもなく、そして偶有的です。だから、帰着したところの富・健康・関係もまた、顧客の本質的課題ではありません。(†1)...
5 months ago • 1 min read